急速に進む少子高齢化。4億人が65歳以上
司会の夏目三久が北京支局の嶌暢大記者に「市民の反応はどうですか」と聞いた。「大都市では家賃や物価も高く、2人目は相当な負担になります。1人っ子政策で根付いた生活スタイルは、1人にお金をかけて育てるという価値観で、 これを変えるのは簡単ではありません。また、共働きが普通なので、家計にも影響します」
夏目「政府の狙いはどこにあるでしょうか」
嶌「高齢化が進めば介護など社会保障の破綻が懸念されます。経済の減速も鮮明になって、不満が政府に向くのを避けたいという判断があるのでしょう」
夏目が出した日本と中国の人口ピラミッドを見ると、ともに若い世代が少なく、高齢世代を養えるか懸念される形になっている。日本に比べると、中国の高齢化はこれからというのがわかる。
龍崎孝(TBS解説委員)「コミュニケが出ているが、今後5年間に相当厳しい状況になるという自覚があるようです」
国連の推計では、2050年に中国の65歳以上の割合は3割を超え、4億人になるとしている。数が大きいから歯車が狂ったらとんでもないことになるが、逆に人口が増えすぎると、それはまた別の脅威にもなる。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト