イギリス・グラスゴーで行われた体操の世界選手権男子団体で、日本は37年ぶりに優勝した。2位はイギリス、07年以来王座にあった中国は3位だった。
最初の種目の床で内村航平の安定した演技に続いて、19歳の白井健三が4回ひねりを完璧に決めて好スタートを切った。続くあん馬で中国はエースのシャオ・ルウテンが落下するミスがあり、日本は18歳の萱和磨が最高難度の「ブスナリ」を決め、あん馬得意の加藤凌平が最高得点をたたきだして差を広げた。
ところが、1位で迎えた最後の鉄棒で田中佑典、内村と相次いで落下、今回も優勝はダメかと動揺が広がったが、内村の得点は14点半ばと高くリードを守った。内村は「団体金メダルをようやくとることができたんですが、内容は納得できなかった」と語った。
「子どもと親は一緒なんだなと思ったんです」
司会の小倉智昭が現地で応援をしている内村の母親・周子さんに電話で話を聞く。「航平君が常に『団体で金』と言い続けていて、ようやくとれましたね」
周子さん「はい、ありがとうございます」
小倉「鉄棒で航平君が落ちた時、どんな感じでしたか」
周子さん「佑典君が落ちた時、横にいた佑典君のお母さんが『ごめんね』といっていたんですが、子どもと親は一緒なんだなと思ったんですね。ところが、今度は航平が落ちた。みんなで唖然とし、私はひたすら『ごめんね』と。ちょっと苦しかったです」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト