福岡県久留米市の公立中学校で22日(2015年10月)午後7時50分ごろ、隠れ喫煙によるボヤ騒ぎがあった。男性教員が吸い殻を空き缶に捨て部屋を出たあと、掃除にきた職員が火が残っているのに気付かず吸殻をゴミ箱に捨てたため出火した。火災報知機が鳴り、残業で職員室にいた教員が消火器で消し止めボヤで済んだ。隠れ喫煙中には校長もいた。
久留米市教育委員会は公立小中高校を全面禁煙
校長が案内した隠れ喫煙室は、職員室の奥にある男性更衣室だった。ここで校長や教頭、教員ら4人が喫煙していたという。久留米市教育委員会は2005年、市内の公立小中高校を全面禁煙にしたが、「ルールが守られていない」と市議会で取り上げられ、今月7~9日に市内66校を緊急調査したところ、ボヤのあった中学を含め15校で校舎内での隠れ喫煙が行われていることが分かり、指導に入った矢先だった。
リポーターの河村忠徳ディレクターに「灰皿を置かずに空き缶を利用していたというのは、ルールに矛盾するからですか」と追及され、校長は「その通りです。決まりを守らなかった中に自分がいたということについては、真摯に反省し、金輪際こういうことが起きないようにするつもりです」と平謝りだ。
「ただ禁止するだけでは同じ問題起こる」
分煙もダメという全面禁煙にコメンテーターの山本一郎(作家)がこう異議を唱えた。「自分も禁煙した経験があり、(喫煙をやめられない)気持ちは分かります。決まりだからといってすぐに禁煙とはならない。猶予期間を持って、ある一定のところから全面禁煙にしないと同じ問題が起こりますよ。教師の方ってすごいストレスで、そこを緩和する方法も何か考えないといけないと思うんですメドねえ」
そのうち喫煙は犯罪視される時代が来るのかも。いや、最近とくに「自分は正義だ」といわんばかりの「喫煙批判派」が目立つようになっている。タバコ程度のことだからいいが、「正義」を振り回す風潮は気持ち悪い。