先月(2015年9月)から今月にかけて、国勢調査の記入済み調査票をだまし取る事件が続いている。群馬県前橋市の老人夫婦宅に今月11日、男が現れて調査票の回収を求めた。応対した70歳代の女性が「前に来た人と違う」と言うと、正規の調査員名を告げて「2人で回っている」という。女性は調査票を預けてしまったが、1週間後に回収のお知らせが来て、男が偽物だったとわかった。
男は名札を付け青い鞄を持っていた。正規の調査員は顔写真入りの調査員証を持って腕章をつけ、青い鞄で回る。これに似せており、正規調査員の名前は留守の場合に置いていくメモから知ったらしい。
調査員名乗る電話「貯金額が書いてない」
千葉県富里市では「もう調査票を書きましたか。私が書いてあげますよ」と言って現れる手口もあった。横浜市では電話で「貯金額を言わないと罰金がかかります」と聞いてきた。千葉県茂原市では「プッシュボタンで回答してください」と持ちかけて、世帯人数や年齢を聞きだす巧妙なやり方もあった。
横浜市は締め切りを過ぎた現在、「記入が不備」などと電話をかけることはないという。しかし、総務省は「電話をかける可能性はある」というのだからあやふやな話だ。ただし、金銭を聞くことはあり得ないとしている。相手にしないか、肩書や名前を聞いて、掛け直すといったん電話を切り、役所に確認するのが何よりだ。
司会の羽鳥慎一「面倒でも、身を守るにはここまでやってくださいということです」
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あっちゃん| 似顔絵 池田マコト