工事請負い会社としての責任感ゼロ
ところが、会見で公表されたのはここまで。手抜きが疑われる具体的な物件名は、不安をあおることにもなり、調査で問題が明らかにならない限り公表しなかった。調査は問題の現場責任者が担当した41件を優先的に進めるが、調査が終るメドは立っていないという。なんともはっきりしない話だが、現場責任者の人柄について聞かれた時だけは、堺取締役は「ヒヤリングしてみて、ルーズな人間だとは感じました。事務処理とかは苦手そうだという気がした」と力を込めて具体的にかたった。
ショーン・マクアードル川上(経営コンサルタント)「元請けの施工主として、全体の役務を完了させる責任や管理責任を感じているようには見えません。責任を現場責任者になすりつけている感じがします」
中瀬ゆかり(「新潮社」出版部長)「ルーズな印象だったなど人格批判みたいなことを言っていたが、問題を個人の問題に集約させているのはちょっと違うと思いますよ。企業風土というか、そうせざるを得ない職場のプレッシャーも背景にあるかもしれないし、個人の問題に落とし込んでいくのは逃げているような気がしますよ」
文
モンブラン