クマは泳ぎ得意
ではなぜ九州にクマがいないのか。野上アナによると、ひとつは食料事情である。エサのどんぐりの実がなるブナやナラの木が少ない。もう一つは歴史事情。九州では植林や開発で山と山が孤立し、移動が難しく生息域が激減したためだそうだ。今回目撃されたのがツキノワグマとすれば、なぜいたのか。
ツキノワグマに詳しい東京農業大学の山﨑晃司教授によると、もっとも可能性があるのは「本州から泳いできた」という見方だ。クマは泳ぎが得意で、ホッキョククマは100~200キロ泳ぐし、津軽海峡を渡ったヒグマもいる。ただ、上陸後に人目に触れずに移動できるかどうかに問題があるという。
羽鳥「もし、クマだったら、大変な歴史的なことになりますね」
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト