あと2か月余りで動き出すマイナンバー制度だが、流出したら大問題という意識がまだないのか、あちこちで住民票にナンバーをうっかりプリントアウトしてしまうケースが出ている。個人の理解はともかく、お役所の意識が低いのはなんとも困ったことだ。
国や県からの膨大な資料メール!「読んでる時間ない」
ミスは札幌市や茨城・取手市でも出ていて、「あさチャン!」は茨城・美浦村役場を訪ねた。武田すみ江・住民課長は「誤交付が出てしまい、おわびします」と、経緯を説明した。
ミスの原因は住民票を発行するシステムにあった。コンピューター画面で一覧表から氏名、生年月日、住所、本籍など必要とする項目を選んでチェックを入れ、印字する。一覧表の下の方に「住基コード」があり、その次に「個人番号」というのがある。これがマイナンバーだ。
マイナンバーは現時点では「印字する」「印字しない」どちらを選択しても印字はされないはずだったが、記載されるような設定になっていたため住民票にプリントアウトされてしまった。これに気付かず、住民票を会社などに提出した人も出てしまったというわけだ。
武田課長は「交付の際に確認をしていればわかったことでした。これを怠った」という。マイナンバーに関しては、国、県から資料がメールで送られてくるが、すでに100通を超え、添付資料には数十ページにわたるものもあるという。「業務中は窓口対応に追われるので、空いた時間に確認・見直しをしていますが、1度読んだだけでは頭に入りきらない」
これは全国共通のシステムだから、これからも各地で起こる可能性がある。うっかりはだれにだってあるんだから、むしろ運用が始まる前にミスは出尽くした方がいいのかもしれない。
司会の夏目三久「ナンバーがまだ届かないのに、心配になりますねえ」
牧嶋博子(TBS解説委員)「国の方も、市町村にもう少し丁寧で親切でわかりやすい説明をしないとまだ続くんじゃないかと思いますね」
個人情報なんでもかんでも詰め込んで大丈夫?なくしたら怖い!
「あさチャン!」は先週からマイナンバーについて毎日ひとつづつポイントを追っている。「マイナンバー制度とは?」「通知カードが届いたら」「個人番号カードを受け取るには」ときて、きょう19日(2015年10月)は「利便性の向上」だった。
夏目「(カードが)ID代わりになりますよね」
来年1月からは、身分証明書にもなり、住民票、戸籍謄本をコンビニで交付できるようになる。その先は、公務員や企業によっては社員証としても使い、ポイントカードにもといわれる。目下はまだ検討作業中だが、17年以降は酒、タバコの自販機で年齢確認とか、クレジットカード、キャッシュカードの代わりになるかもしれない。
さらに、「マイナポータル」といって、社会保険料や税金納入、行政のアクセス記録の確認もできるようになる。運転免許証、健康保険証、医師免許、教員免許の代わりになる。20年の五輪・パラリンピックでは会場の入退場チェックにもなるという。
石井大裕アナ「クレジットカードは個人番号と結びつけたくないですよ」
藤森祥平アナ「それは個人の選択でできます」
夏目「カードの枚数は減って便利にはなるけど、なくしたら怖いですよね」
藤森「それについては、あすまとめます」
うまいこと引っ張る。