ラグビーW杯日本代表がきのう13日(2015年10月)に帰国した。南アフリカを破る「世紀の番狂わせ」など3勝を上げながら、勝ち点差で8強入りははたせなかったが、彼らの活躍は日本を熱狂させた。羽田空港では200人のファンが出迎えた。出発時の2倍だったという。
選手たちは小柄なエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)を囲むようにしてゲートから現れた。決勝トーナメントには残れなかったものの、24年ぶりの勝利と優勝候補を破る金星にみな満足げな表情だ。
ソフトモヒカン流行りそう
会見でジョーンズHCは日本語で「新しいラグビーの歴史をつくりました」とあいさつしたあと、英語で「チームは素晴らしい偉業を成せた。選手たちは日本の新しいヒーローだ。次は能力のある意欲のある選手を発掘すること。ここにいる選手たちが向上し続けること」
キャプテンのリーチ・マイケル選手は「ベスト8は達成できなかったが、3勝したことは日本のラグビーにとって大きなステップ。未来の日本代表につなげていきたい」と流暢な日本語で語った。
正確なキックで58得点をあげた五郎丸歩選手は「非常に楽しく最高の時間でした」。キックの際のポーズについては、「立ててる指は3本、4本で、決して2本じゃないんで、もうちょっと研究してほしい」と笑わせた。
五郎丸はむしろアメリカ戦に勝ったあと、「前に進みたいと思います。いろんな思いがあります」と静かに涙を流した姿が印象的だった。ソフトモヒカンの髪型までが話題になっているという。
畠山健介選手は「W杯でラグビーの魅力を伝えられたと思います。ルールとか覚える必要はないんで、会場に来ていただきたい」
日本でのラグビーはそんなレベルにあったんだよね。
「[スポーツを文化に」という思いラグビーも強い」
石井大裕アナがインタビューもした。ウイングの山田章仁選手はサモア戦で芸術的なトライをあげた。
石井「エディーHCがいう『ベスト8』に、何いってんだと思わなかったですか」
山田「正直、思いました。でも、みるみるうちに結果が付いてきましたから、信じたくなった」
石井「エディーさん退任ですが、寂しくはない?」
山田「寂しくはない(大笑い)。新たな人と出会える方に期待です」
ニュージーランド出身のトンプソン・ルーク選手は「日本のファンのサポートがめちゃめちゃいい。すいません関西弁で」と話し始めた。04年に来日して、10年に日本国籍取得した。「今大会をひとことで、関西弁でいうと・・・」
ルーク「めっちゃ楽しい。すごく楽しんだ。めっちゃ楽しかっ た。ボクは外見は外国人だけど、中身は日本人」
石井「大阪に戻ったらなに食べたいですか」
ルーク「お好み焼き、オムライス、エビフライ定食、親子丼もうまい」
W杯で子どものラグビー人口が10倍に増えたという記事が出た。高校・大学とラグビーをやっていたという龍崎孝(TBS解説委員)は「危ないというイメージがあったと思うが、決して危なくはない。頭もよくなるし、チームプレーも学べる」
五郎丸は「南アに勝ってから、1日1日環境が変わっていきました。なでしこの宮間(あや)さんがいっていた『スポーツを文化に』という思いは、ラグビーの選手たちも強いです」といっていた。
19年には日本でW杯が開かれ、翌年にはオリンピック。これに向けたラグビーの新たな闘い、国内リーグが11月から始まる。
石井「見にいきましょう」