マイナンバーを悪用した詐欺を防いだ女性が表彰された。沖縄県名護市の新聞販売定員、仲村秀子さん(54)は先月30日(2015年9月)に知り合いの70歳代女性から「ATMについてきて」と頼まれた。聞いてみると、「役所からの還付金が出るが、マイナンバー制度が10月から始まるので振り込み手続きをきょうまでにしないといけない」「マイナンバーが始まると還付金を受けとれなくなる」という電話がかかってきたのだという。
中村さんと移動中にも、別の銀行員を名乗る男から電話があり、やさしい声で「あと何分で着きますか」と聞いてきたそうだ。ATMの操作に迷った女性と電話を代わった仲村さんが「おかしくないですか」と問いかけると、男は「詐欺ではないです」と言って電話を切った。
時々の話題織り込む巧妙さ
マイナンバーを使った詐欺は先月までに全国で20件起き、都内ではきのう7日(2015年10月)までに8件の不審な電話があった。役所やその代理店を装い、「マイナンバーを教えて」と言って個人情報を聞き出そうとしたり、「手続きに70万円かかる」「セキュリティにン万円が必要だ」などとだましにかかる。ときにはオリンピックやiPS細胞などニュースのキーワードをからめて信用させる。
ジャーナリストの多田文明さんは「これからはノーベル賞詐欺が予想されます。電話をまず切って、役所などに確かめてください。冷静だな、だませないなと思わせることが大事です」と話す。しかし、そのときに詐欺グループは「役所の電話番号です」と言ってうその番号を教えることもあるから、うっかりできない。
司会の羽鳥慎一「とくにご高齢の方は気をつけないといけませんね」
高齢者でなくても危ないよ。自分は大丈夫と思っている人ほど騙されやすい。