危険レベルの「やせすぎ女性」8人に1人!内臓疾患や妊娠しにくさ・・・生まれてくる赤ちゃんは糖尿病

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   標準的な女性が1日に必要とするのは1950キロカロリーだが、実際には20代女性は平均1628キロカロリーしか摂取していない(厚生労働省調べ)。これは食糧難だった敗戦直後を下回る。世界的のも異例の低水準で、今や女性全体で8人に1人は「やせすぎ」と言われている。

   これまでは男女とも肥満が問題視されてきたが、今は女性の「やせすぎ」が問題となっている。どんな怖さがあるのか。国立保健・栄養研究所部長の田中茂穂さんが言う。「本来、ヒトが摂るべきカロリーを摂っていないと、体温の保持、内臓の働きなど基本的な機能まで保つのが難しくなってきます。現在のやせ志向というのは非常に危険だと思います」

胎児の段階ですでに生活習慣病

   恐ろしいのは女性本人だけでなく、リスクが次の世代にまで及ぶことだ。やせて栄養状態が悪い母親から産まれる子は、出生時の体重が低くなる傾向がある。日本では現在、2500グラム未満の「低体重児」の割合が先進国の中で最も高い9・6%に達している。低体重児は生まれながらにして生活習慣病のリスクを抱えている。

   アメリカで行われた調査では、出生時の体重の低い子供ほど、将来、糖尿病を患う可能性が高く、特に2500グラム未満で生まれた子供はリスクが極めて高いことが分かったという。母親の胎内にいる間に、より多くの栄養分を蓄えようとする体質となり、必要以上の糖分を吸収してしまうからと考えられている。

   国谷裕子キャスターが、女性の食生活や健康への影響について詳しい日本栄養士会専務理事の迫和子さんに「やせすぎはどうして進んでいるんでしょう」と聞いた。

   迫理事「若い女性はファッションとかに視線が行きがちで、健康を中心に考えなければいけない妊娠期にもきちんとした食事が摂れていないと思います。やせている状態が妊娠前、妊娠中に継続してしまうと、妊娠したからと言って急にきちんとした食事をしようと思っても間に合わないという事態になっています」

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