国慶節連休で中国人観光客が押し寄せているが、これまでの爆買いとはちょっと様子が違ってきている。神戸港にはおととい3日(2015年10月)も中国から大型観光船が着き、約2000人がバス50台に乗り込んだ。京都・知恩院の駐車場はこの土日、中国人客のバスであふれ、空き待ちするバスが車線に連なった。
各地でトラブル!「金払う前にコンビニ商品食べる」「大量買い・大量返品」・・・
司会の羽鳥慎一「買い物はいいのですが、トラブルも出ています」
おととい北海道の新千歳空港で香港便が欠航すると、中国人の一行が「水、食料、薬をよこせ」と横断幕を掲げて抗議する騒ぎになった。北海道のコンビニでは、お金を払う前に品物を食べ始めた。注意した店員に殴りかかり、2人が暴行容疑で逮捕された。
銀座を中心に広がっているのが、爆買い後の返品問題だ。高級ブランド品店で棚の「ここからここまで」とまとめ買いした客が、数日後に全部返品する。包装の紐がほどけており、どうやらコピー品を作るためらしい。
静岡のレストランに「これから400人が行きます」と電話が入ったので、くわしい打ち合わせをしようとしたが連絡がとれず、いきなり400人が押し掛けて大混雑となった。中国のニュースサイトでは「日本でマナーが悪いと報道されています」と注意を呼びかけているが、改まる様子はない。
春節と違って「プチ買い」
きのう4日には関西空港で帰国ラッシュが始まったが、スーツケースを広げて箱やパッケージを捨てていこうという姿があちこちにあった。おかげでゴミ箱はあふれ、清掃員は「1時間に4か所回りますが、ゴミ箱は15分であふれてしまいます」と話す。関空は4月から清掃員、清掃回数とも3倍に増やした。さらに、お湯のサーバーやコインシャワー(有料)を備えて対応するという。
羽鳥「来たら気持ちよく帰ってもらう。すばらしいですね」
ただ、国慶節連休は爆買いではなく、プチ買いが目立つという。「調味料セットしか買いません」(年配の女性)、「数万円しか使わなかった」(中年男性)という人も少なくない。中国経済がしぼみ出した影響なのか。
観光客を日本に誘致する活動をしている中村好明さんは、旧正月にあたる2月の春節はファミリー向けの買い物ムード、国慶節の10月は自分で楽しむことが中心と見る。「いまの時期は日本ならゴールデンウイークで、レジャー中心です」
羽鳥「中国のボーナスは日本とちがって、春の年1回ということも大きいですね」