女性が支える「春画」ブーム!展覧会解説も今どきの美人が「男性器を大きく描くのは風習です」

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

JR新小岩駅「自殺の名所」伝説!株やFXで失敗してネットに書き込み「新小岩に行きます」

   最後に週刊現代の記事。東京・葛飾区の「JR新小岩駅」で自殺者が相次いでいると報じている。新小岩は友人がいるので時々行くが、少し御無沙汰していた。週刊現代によれば駅中が相当変化しているようだ。

   駅に入り、仄暗い通路を進むとホームにつながる2つの階段が見えるそうだ。その奥側の階段の前に、その場におよそ似つかわしくない大きな液晶パネルが3台設置されているという。そこには動物、景色、植物などをテーマにした映像が流れている。ホームに向かう階段を見ると、足元に青色の光が差してることに気がついた。どうやら、天井の一部分が半透明の青色の板になっているようだ。

   そして、ホームに上がり見渡してみると、「いのちの電話」といった相談窓口の看板がやけに目立つという。さらに、掲示板に貼られた手書きのメッセージには「あの人 この人に 支えられ 今を 生かされ生きている」とある。

   こうなったのは、こういう理由からだ。05年から10年にかけては年間でせいぜい1~2件程度だった人身事故が、11年には11件と急増した。今年もすでに6件の事故が起きていて「負の連鎖」が止まらないという。

   なぜ新小岩なのか。原因は株やFX(外国為替証拠金取引)などの投資に失敗し、財産を失った人々がネット上に残した書き込みだった。「10年間必死に働いて貯めた500万円を失った。新小岩に行きます」「妻や子供に合わせる顔がない。もう新小岩に行くしかない。みんなありがとう」

   きっかけは11年7月12日に起きた事故だった。45歳の女性が通過中の成田エキスプレス(NEX)に飛び込み、その衝撃で5~6メートル離れたキオスクまで弾き飛ばされた。翌日には反対側のホームで男性が飛び込み、大きく報道されてからだという。

   千葉県在住の岩崎彰さん(58歳、仮名)も、株に失敗して新小岩での自殺を考えたことがある1人だそうだ。「新小岩で人身事故が多いということは知っていました。株で大損してからは電車が止まる度に、もしかしたら自分と同じような境遇の人が飛び込んだのかもしれないと考えるようになり、新小岩に降りてなんとなくベンチに座ってみることが増えたんです。

   そんなことが続いたある日、気が付くと、ホームギリギリのところに立って、上半身を前後に揺らしている自分がいました。でも、どうやってここにたどり着いたのか、途中の記憶がまるでない。慌てて身を引きましたが、一歩間違えれば飛び込んでいたかもしれません」

   かつて高島平団地が「自殺の名所」などといわれたことがあった。そうすると各地から自殺志願者が団地に来て飛び降り、団地の自治会は屋上に上れないようにしたり、屋上の柵を高くするなどの対策を講じて大変だったそうだ。

   株やFXだけではなく、貧困層がますます増えるにしたがって自殺者は増加するのであろう。根本的な解決策は格差や貧困を減らすことしかないはずだが、一部の金持ちや大企業を優遇することしか考えていない安倍政権は、そちらの方への関心は薄いようだ。困ったものだ。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

姉妹サイト