中国は日1日(2015年10月)の国慶節から12連休に入り、日本に43万人の観光客が押し寄せる見込みだ。今年はこれまでにない変化も起きている。「定番でない県にも多くの人が来ています」と司会の夏目三久が伝える。
御前崎のリゾートホテルは荷物専用バス運行
成田空港や関西国際空港から入国して、東京~大阪をめぐるのがゴールデンルートだが、今年は富士山静岡空港が人であふれている。「大阪と箱根に行きたい。ちょうどまん中で良いと思って」「直行便があるので便利。富士山も近いですし」ということらしい。
この空港は国内4路線に対して国際線が15路線あり、このうち13路線が中国各地と結ぶ定期便だ。空港から10キロにある薬局はその恩恵を受ける。「最高24万円を使った人もいました」と女性店長は話す。買った品物が重すぎてボストンバッグが持ち上がらず、タクシーを呼んだそうだ。御前崎にあるリゾートホテルは荷物専用のバスを運行して空港客のニーズにこたえている。
マグロ解体ショーで呼び寄せ食材売り込み
関西圏でも定番の行楽地から離れた三重や和歌山も中国人客をにらむ。大阪、京都に宿泊できずに回って来る客は増えたが、これまでは泊るだけで地元の観光につながらなかった。鳥羽市の担当者は「ミキモトの真珠や海女小屋体験など、これからは文化を売り込んでいきたい」と話す。
和歌山県は食べ物でアピールする。和歌山市の黒潮市場ではマグロの解体ショーを1日3回開く。これで人を集め、食堂へと呼びこんで、さらに食材も買ってもらおうという算段だ。2011年度の観光客3万人が14年度は9万人に増えたという。
中国からの観光客は今年8月までに335万人に達し、去年をすでに上回った。「20万円から40万円は使う」「100万円かける」などと、相変わらずの爆買いぶりだ。
藤森祥平アナ「観光関係の方にとっては勝負の秋になりそうです」