中国に待ち受ける経済ペシャンコ4つの理由!後手後手の株価対策、習近平のやりすぎ・・・
習近平国家主席が訪米してオバマ大統領と首脳会談をしたが、これまでとは違って緊迫したムードが漂い、笑って握手とはいかなかったようだ。その背景には、このところの中国経済の低迷がある。週刊現代は現地で30人から中国経済の実情を聞く特集を組んでいる。習近平はオバマに対して、中国経済は順調に7%でいけるといったらしいが、9月23日に発表された中国の製造業の景況感を示す指数はリーマンショック以来の低水準になったと週刊現代は報じている。
上海の復旦大学教授の馮?氏がこう指摘する。<「中国が現在抱えている経済問題を、いかに解決していくかという道筋が、まったく見えてこない。低コストで製品を作って先進国に輸出するという経済モデルは崩壊したものの、それに代わる内需が拡大していないからです。
そのため、香港ナンバーワンの資産家、李嘉誠は、800億元(約1兆5000億円)もの資金を中国から撤退させようとしている。彼に代表されるように、外資の撤退が顕著になってきています。これでどうやって、中国経済がよくなるのでしょうか」>
また、中国で辛口コラムニストとして知られる丁力氏もこう語る。<「現在中国では、今後の中国経済について、急降下していくという見方と、穏やかに落ちていくという二通りの見方があります。私は前者だと思っています。
その理由は、主に4点です。第一に、今日の株価暴落に対する政府の政策を見ていると、常に後手後手に回っていて、稚拙な対応しか打てていないからです。第二に、今後ますます国有企業による市場の寡占化が進んでいき、民業が圧迫されることは明白だからです」>
その他にも、習近平政権の極端な反腐敗運動によって官僚たちのサボり癖が顕著になってきていることや、環境保全や社会福祉といった高度経済成長時代に先送りしてきた問題のツケが今後は一気に襲ってくるからだというのである。
訪米した習近平は「BAT」と呼ばれる3大IT企業(バイドゥー、アリババ、テンセント)の創業者達を同行させた。ITこそこれからの中国経済を牽引していく主力だというわけだ。NTTデータ投資チーフストラテジーオフィサーの新川陸一氏 (北京在住)はこう話す。
<「中国のインターネットユーザーは、約6億5000万人もいます。IT産業の発展は目覚ましく、昨年の名目GDPの2割を超す規模に育っています。中国経済は当面、現在の『まだら模様の景気』が続くでしょうが、IT関連の消費が、景気下支え材料として続くと見ています」>
米国よりもはるかに中国経済に依存している日本は、これからも中国の動向に一喜一憂しなければならない時代が続く。早く安倍首相に代わるトップを選んで、中国との関係を良好にしなければいけないこと、いうまでもないはずだ。