中国で50代の日本人男性2人がスパイ行為で拘束されていることがわかった。2人は日本から渡航した民間人で、愛知県在住の男性は軍事施設の多い浙江省で、神奈川県在住の男性は北朝鮮国境に接した遼寧省で5月に拘束されたと見られる。
中国外務省の洪磊副報道局長も30日(2015年9月)の定例会見で、関係当局がスパイ活動をしていた疑いで2人を逮捕したことを認めた。
昨年11月に反スパイ法施行
2人がどういう行使で拘束されたのかは明らかになっていないが、中国は昨年11月、スパイ行為を具体的に定義した反スパイ法を施行した。「国家の安全に危害を及ぼす活動」「国家機密を盗みとる行為」のほか、「その他のスパイ活動」というあいまいな項目が入っており、当局の思いのまま取り締まりが行われるのではないかとの懸念がもたれていた。
テレビ朝日北京支局の川崎浩司記者は「共産党による統治体制を脅かされたくないというのが最大の理由」という。2人の身柄はどうなるのか。中国事情に詳しい富阪聰・拓殖大教授は「拘束期間が長いということは、有罪を視野に入れている可能性が高い」と見ている。
文
モンブラン