積極的な武器使用容認
再び国谷が問う。「PKO任務はより危険で複雑になっていると思いますか」
ヤン「おっしゃる通りです。しかし、国連がやらずに誰ができるでしょう。ほかに道はなかったのです」
国谷「国連の報告書では『すべてのPKO隊員は住民が差し迫った危機に瀕している場合、できる限りのことをしなければならない』としています。これは武力行使も含まれると思いますが、その境界線はどこにあるのでしょうか」
ヤン「そもそもPKOは戦闘のために設立されたものでもなく、テロリストと戦うものでもありません。あくまで任務は住民を保護することです。しかし、民間人の安全が脅かされれば、われわれは行動を起こさなくてはならないのです」
今年70周年を迎える国連が危機に瀕していることはよく分かった。しかし、成立したばかりの安保法制が国論を二分しているこの時期に放送する必要があったのか。タイミングにはちょっと疑問が残る番組だった。