安倍内閣は安保関連法の成立で武器使用が可能になった「駆け付け警護」を、自衛隊を派遣している南スーダンのPKO(国連平和維持活動)の任務に追加する方針を固めた。
南スーダンは2011年にスーダンから独立した後も、大統領派と前副大統領派の戦闘が続いており、首都ジュバを除く全土で退避勧告が出されている。PKOとして派遣されている自衛隊は司令部要員4人と施設部隊約350人で、道路修繕や医療支援に従事している。来年5月の派遣部隊の交代に合わせて駆け付け警護を追加する方針で、北海道の北部方面隊(総監部・札幌市)を充てる考えという。
警護ではなく駆け付け戦闘
駆け付け警護は離れた場所で民間人や他国軍が襲われたとき、武器を使って助ける任務だ。安保法で自衛隊が武器を持って検問や巡回などの治安維持のあたることも可能になった。
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「警護というと警備員というイメージを言葉から受けますが、戦闘地域に行って助けるんですから、『駆け付け戦闘』なんですよね。いまは治安がいいかもしれないが、派遣された時どうなっているか分からないですよ」
司会の羽鳥慎一「以前に出演した政府関係者はリスクはないと明言していましたが、リスクはありますよ。政府がやらなければならないのは、リスクが高まるということを前提に対策を立てることでしょう」
自衛隊のPKO活動は降りかかってくる火の粉は武器を使用して排除することは可能なようだが、戦闘地域に行って武器使用となると話はまったく違う。南スーダンの内紛では、大統領派と前副大統領派のどっちかを敵として戦うのか。それとも武器を使って襲っているすべてが敵になるのか。国民には皆目わからない。