定期検診だけでなく、自己直診も大事
スタジオでは羽鳥慎一キャスターも「驚くのは毎年、検診を受けていたのに全摘出まで進んでいた。こういうことってあるんですか?」と強い疑問を口にした。これに、ゲスト出演した湘南記念病院『かまくら乳がんセンター―』の土井卓子センター長が次のように答えた。
「健診ですべての乳がんが見つかるわけではない。とくに北斗さんのように乳頭の裏側にあるがんは、マンモグラフィーやエコーでは見つけ難いこともある。もう一つは検診と検診の間に見つかる中間期がんもある。すべてが見つかるというわけではない。
一般的に乳がんは9割が無痛で、痛みを伴うのは1割。例えば、はって重苦しい痛みはあまり心配ないのが多い。自己直診も大事です。鏡で乳頭がへこんでいるとか、位置がおかしいなど見ることも大切です」
ただし、マンモグラフィーやエコー検査は無用という説には、土井センター長は次のように反論した。
「マンモグラフィー健診で死亡率が23%減るというデータも出ています。受診率は欧米は80%なのに日本は低く50%に届かない。現在年間1万3000人が乳がんで命を落とし、年間7500人が新たに罹っている。2020年には10万人が毎年罹ると言われている。早く見つけ早く治せるのはマンモグラフィー健診で、是非受けてください。50%を超えれば必ず死亡率は下がる」
それが早期発見の最善策なら受診するしかない。マンモグラフィー検診は痛そうでいやだとう声もあるらしいが、土井センター長によると「決して痛いものではない」という。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト