ラグビーのワールドカップ(W杯)イングランド大会1次リーグの第2戦、スコットランド戦が日本時間のきのう23日(2015年9月)夜行われた。第1戦で強敵 南アフリカを破って、世紀の番狂わせといわれた日本代表だったが、今回は終わってみれば10-45の大敗。あらためて世界のカベを実感させられる試合 だった。
渋谷スクランブル交差点はユニフォームゼロ
日本は前半、スクラムトライをあげるなど善戦したのだが、あと1メートルというせめぎ合いを乗り切れず、スコットランドの力をみせつけられたあたりが 試合の分かれ目になった。
5点差で望んだ後半では、力の差をまざまざとみせつけられる。ペナルティーキックを確実に決められ、ラインの攻撃もブロックされるなか、スローフォ ワードやパスをうばわれるミスが重なった。後半だけでなんと5連続トライ。アッという間に点差が開いた。
そもそも日本でのラグビーの試合なんて、テレビにかじりつくものではなかったのだが、南アに勝ってたちまち大騒ぎ。リポーターの阿部祐二がまた、赤白の代表ユニフォームを着て渋谷駅前に行った。かつてサッカーW杯ではブルーのユニフォームに埋まったスクランブル交差点にも、ラグビーのユニフォームはゼロ。
試合中継を流しているカフェでようやく2人をみつけたのだが、その女性は、
「この前の南アの試合が初めてのラグビー観戦だった」という始末だ。 「ルールわかりますか」「少しだけ」「点が入るのは?」「トライ」といった調子だ。
「初めてです」という女性もいた。日本人の平均はまあ、そんな ものだろう。
むろん、選手を出している企業ではパブリックビューイングを設けて、大勢が応援にかけつけて、多いに盛り上がっていたのだが、苦しい試合展開に加えて 五郎丸のキックも決まらない中で、次第にテンションが下がっていった。
加藤浩次が「切り替えましょう。試合がどうこういっても仕方ない」という。
阿部「加藤さん、サッカーですよね。ところが南アに勝ったとき、すげえんだと興奮していた(笑い)」
次戦のサモアは「岩とあたるようなもの」
さて、日本は1次リーグを突破できるのか。今回は中3日だった。元日本代表の吉田義人さんに聞いたところ、「交通事故のダメージが抜けきれないまま試合をやったようなもの」という。それだけ消耗が激しいということ。で、次のサモア戦までは中9日ある。ここで体力を回復できれば、というわ けだ。
宇野常寛もラグビーは知らないらしく、「試合として面白いな」なんて言ってる。
そのサモアは、世界ランキング10位。日本が11位だから、いい勝負といえなくもなく、直近の昨(14)年は勝っているのだが、過去の対戦成績は3勝11敗。ただ、「岩とあたるような」という選手もいるほど、あたりが強くスピードがある。
前出の吉田さんは、「(サモアが)加速する前に止めること」という。加速したら止められないということらしい。
加藤「まずは予選突破。サモア戦は来週土曜日です」