東京都内のJR施設で不審火が相次いだ事件で、警視庁はきのう15日(2015年9月)、吉祥寺に住む自称ミュージシャン、野田伊佐也容疑者(42)を威力業務妨害などで逮捕した。野田は他の事件との関連をうかがわせる写真をネットに載せており、捜査は広がりそうだ。
逮捕の直接の容疑は先月23日に品川区のJR変電所に火のついたペットボトルを投げ入れた疑い。現場に複数ある防犯カメラに、黄色い帽子をかぶり赤い自転車に乗った男が写っていた。火のついたものを投げ入れるところの目撃証言もあった。警視庁は家宅捜索で黄色いテンガロンハットと赤い自転車のほか、アルコールが入ったボトルなども押収した。内容物の鑑定を急いでいるが、このボトルが事件解明のカギになりそうだ。
ラップ訳詞「燃やせ!ヘッドクウォーターを燃やしてしまえ。撃て!」
野田はネットのサイトに「燃料アルコール」と書かれたボトルをもった姿や黄色のテンガロンハットをかぶったアップ写真、赤い自転車など大量の写真を載せていた。なかには目黒区の現場に針金のついたペットボトルをぶら下げた状態、線路脇の金網や信号ケーブルわきに置かれたボトルの写真もあった。
不審火はこれまでに7件が確認されている。8月27日に渋谷区内で通信ケーブルが燃えたときは、電車の運行が一時止まり5万人以上に影響が出た。いくつかは野田の犯行であることは間違いないが、模倣犯、いたずらの可能性も依然ある。
野田はバンド活動をしていたらしく、HPには自作の歌詞がのっていた。「GUERILLA」というの曲は「隠れろ!隠れろ!隠れろ!隠れていろ!攻撃の時が来る迄。燃やせ!燃やせ!燃やせ!ナショナリスト達が蟻のように集まる。ヘッドクウォーターを燃やしてしまえ。撃て!撃て!」といった調子。訳詞となっているから、元は英語らしい。
いつもキャップ被ってリュックサックを背負い自転車
野田の自宅の裏に住む男性は「変な印象はなかったですね。もしこの近所で犯人らしい人を選べといわれたら、違う人を選んだと思う」という。いつもキャップをかぶってリュックサックを背負い、自転車ででかてけいた。家からはよく音楽が聞こえた。「ヘビメタじゃないロックだった」
野田は調べに「やったことはやったが、業務を妨害したとは思っていない」と話しているという。動機は何なのかよくわからない。
犬山紙子(コラムニスト)「証拠になるようなものをSNSにアップするというのが、よくわからないですね」
司会の加藤浩次「吉祥寺からだったら、品川まで(自転車で)行けない距離じゃない」
阿部祐二レポーター「18キロだがら不可能ではないです」
宮崎哲弥(評論家)「歌詞を見ると、一見過激なようだが、この手のバンドでは珍しくないですよ。思想犯なのか愉快犯なのか」
加藤「思想的とはとても思えないですね」
42歳がどうやって食っているのかもわからない。