「これが紀州犬です」と司会の夏目三久が実物大の写真を説明する。きのう14日(2015年9月)午前2時ごろ、千葉県松戸市の住宅密集地で警察官が3人がかりで1匹の紀州犬に13発を発砲し射殺した。
「なんか重いパーンパーンという感じ」「発砲の音がして犬の声も聞こえてきて・・・。発砲は怖いなと思いました」。近くの人たちはその様に話していた。
「怖がりの犬で恐怖感じると噛みつくことも・・・」(保存会)
通行人の女性が犬に噛みつかれていると110番があった。警察官が駆けつけたところ、飼い主も噛みつかれており、制止しようとした警察官にも襲いかかってきた。このため、3人で約10分間撃ち続け、犬は13発で倒れたという。噛みつかれた2人は腕などに軽傷を負った。
犬は紀州犬で体長120センチ。和歌山県などから紀伊半島の一帯で古くから猟犬として飼われている。日本犬保存会の卯木照邦専務は「もともと猟犬でした。子どもが手を出しても何でもない犬もいれば、けんか早い犬もいるし、いろいろですね。怖がりの犬なので、何かされるっていう感覚で食いつくことがあるんですね」という。
紀州犬が人を襲う出来事は過去にもある。1997年、茨城県でイノシシ狩りの途中でいなくなった紀州犬に女の子が足をかまれた。03年には三重県で女の子が飼い犬に頬をかまれたことがある。いずれも重傷だった。
千葉県警「適正な拳銃使用だった」
千葉県警警松戸署は「緊急避難で発砲した。拳銃の使用は適正かつ妥当だった」とコメントした。
夏目「紀州犬がどのように暴れていたかわかりませんが、警官3人が犬が倒れるまで10分間、交互に13発発砲したといいます。恐怖を感じた方も多かったと思いますね」
野村修也(中央大法科大学院教授)「警察官が拳銃を使用するにはルールがあります。警察官職務執行法第7条に、必要性であることに加え、合理的な限度内にあるかどうかについても定められています。今回の場合は13発も撃つ必要があったのか、そこに問題点があるように思えます」
夏目「十分検証する必要があるように思います」