「キリンの鳴き声、知ってますか」と街で聞いてみる。聞いたことのある人はいない。「どんな感じだと思いますか」には、「ウィーン」とか「ブロロン」とか鳴いてみせる。そう、キリンの鳴き声は飼育係も聞いたことがないのだそうだ。
それを高知県立のいち動物公園が撮影・録音に成功したという。飼育担当の笠木靖さんは「(動物園で)25年くらいになりますが、キリンが鳴いたという話は聞いたことがありませんでした」という。
「ムオ~ッ」親を呼んでいる声
さて、その声はどんなものだったか。上重聡キャスターが「こちらです」という。3、2、1ともったいぶって、「ムオ~ッ」とひと声。
司会の加藤浩次が「牛っぽいな」(笑い)
もうひと声、やっぱり「ムォ~ッ」
このキリンは昨年(2014年)12月生まれの「イブキ」(オス)で、まだ子どもだ。つぶらな瞳と長いまつげが可愛いのだが、声は全然違った。笠木さんは「若いキリンが親を呼ぶときに鳴くこともあるといいますが、今回も1人になったときでした。親がいなくてさびしかったのかな。まさか鳴くとは思いませんでした」と話す。声については、「ウシ亜目」なので、鳴き声もウシに近いのかもという。
「ウシ亜目」はマ行で鳴く・・・ヒツジ「メー」、ウシ「モー」、シカ「ミューン」
加藤「さみしいとモーと鳴く」
生物学者の長沼毅「キリンは『ウシ亜目』で、ウシのほかにシカ、ヤギやヒツジがいます。ヤギやヒツジは『メー』でしょ。シカは『ミューン』て鳴くんですよ。『ウシ亜目』はだいたい『マ行』なんです」
加藤「そのうちの『モ』だというわけ」
専門家とは妙なことを知っている人をいうらしい。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト