漁獲制限呼び掛けに難色
国谷裕子キャスター「このままでは資源が枯渇してしまうという不安の声が上がるなかで、日本はサンマ漁に関して国際的なルール作りを始めました」
今月3日(2015年)、日本、台湾、中国、カナダ、ロシア、韓国など7つの国・地域の代表が東京に集まった。今年発足した「北太平洋漁業委員会」の初会合だ。呼び掛けたのは日本の水産庁で、会議では「今後、サンマ漁船を急激に増やさないこと」では合意したが、日本が主導しようとする「漁獲量の上限」については「さらに2年以上かけて議論していく」となった。
これまで数々の水産交渉に携わってきた宮原正典さん(水産総合研究センター理事長)は漁獲制限の見通しをこう解説する。「このままだと本当に資源が枯渇するのか、違法な漁獲はやってないのかどうかなど、事実をキチっと突きつけていくことが大事だと思います」
サンマを塩焼きや刺し身で食べる日本や韓国と違って、冷凍にして加工食品にする国が漁獲制限に乗って来るかどうか。交渉は難航しそうだ。