五輪組織委「疑惑エンブレム」開き直り!白紙撤回でみんな責任とった

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   東京五輪の組織委員会は佐野研二郎氏がデザインしたエンブレムの使用中止を決めた。司会の羽鳥慎一は「新国立競技場に続いて2つ目の白紙撤回」、赤江珠緒キャスターは「前代未聞の事態」とあきれ顔だった。

佐野研二郎「盗作してないが、マスコミ押しかけるから取り下げ」

   組織委の武藤敏郎事務総長は1日(2015年9月)の記者会見で、「新たな局面を迎えたのは先週末の土、日曜日です」と説明した。盗作騒動を収めようという狙いで修正前の原案を先週金曜の28日(2015年8月)に公表したが、この原案にも盗用の疑いが出てきたのだ。ドイツのタイポグラファー、ヤン・チヒョルト氏の展覧会のポスターに構図が似ていたのである。

   さらに、佐野氏がエンブレムの街中での使用イメージとして審査に提出した画像が、「海外のサイトから無断転用した」という指摘が相次いだ。佐野氏はイメージ画像の無断転用を認めているが、「内部資料として使う場だった。デザイナーならよくあること」と釈明した。チヒョルト氏のポスター盗用疑惑については、「展覧会に行ったがポスターは覚えていない」と否定している。

   商標権スペシャリストの平野泰弘弁理士はこう指摘した。「一番の問題は使用イメージ画像。『転用しないで下さい』と明記してあるのをわざわざ消したうえ、許可を得ないで使用している」

   一方、佐野氏はエンブレムの使用取り下げを申し出た理由について、「マスコミが自宅や事務所に昼夜押しかけ、自分の家族への誹謗・中傷が続いている。東京五輪のイメージに悪影響を与えたくない」と述べているという。

だれも責任取らない馴れ合い組織

   責任の所在について組織委はどう考えているのか。武藤事務総長は「関係者三者三様の責任があるが、組織委としては新しいエンブレムをきちっとさせる責任がある。佐野氏は使用を取り下げたことで責任と果した」などと答え、責任の所在をウヤムヤにしたい考えのようだ。

   仕事論、企業経営論などの著書がある多摩大大学院の田坂広志教授は「国立競技場と共通の問題で、日本でいう連帯責任、言葉を変えれば、無責任の構図が出ており、今の日本の行政に問題があると思う」と警鐘を鳴らしている。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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