エエッ、そうだったの!オチ見て「もう一度再生」宮崎・小林市の愉快なPR動画

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   「あるフランス人が・・・」という設定で、その動画は始まる。先週からインターネットで公開されている1分もないものだが、見終わってみんなちょっと不思議な気分になる。そこで「もう1度」再生してみて、さてわかったかどうか。わかった人は「面白い」、まだわからない人がほとんどだという。いったい、なんの動画なのか。

変てこなフランス人が登場してブツブツつやいてると思ったら・・・

   ハットをかぶってメガネに不精ヒゲ、白いシャツ姿の男が、緑したたる田園、里山を歩きながら低い声でつぶやく。画面の下には字幕で、「遠くフランスから来た私にとって、この小林市は不思議なことだらけだ」「森(Foret)」という文字が現れると、「これほど広大な森林を持ちながら、名前は『小』林市」とダジャレも飛ばす。

   男性が語っている小林市は人口4万6000人、宮崎県西部にある。動画は小林市のPRビデオなのだ。

   「水(Eau)」豊かな水の映像。「星(Etoiles)」満天の星空の映像と、豊かな自然を次々と見せながら、ナレーションもブツブツと続く。一面の稲穂を背にした農婦と向き合う男性は「いつしか私も住みついて何年も経ってしまった」という字幕とともにボソリ。最後は、奇岩「陰陽石」をスケッチしながらつぶやく。「ところで、気付いたものだろうか。私がここまで西諸弁(にしもろべん)で喋っていたことに」

   これがオチだ。てっきりフランス語だと思って聞いていると、実はこの地方の方言だったのだ。そこで、「もう1度」見直すことになる。

市の企画政策課「市の名前知ってもらって移住者募集」

   さて、何といっているのかを聞き直してみると――。「遠えも遠えも(遠い遠い)フランスから来っしもた(フランスから来た)おいにゃあ(私に)、小林ちゅうとこは(この小林市は)じょじょなとこじゃっちおや思たっどん(とても不思議なとこだと思った)」「キャビアを採ろち思っせぇ(採ろうと思って)、へげないおを(変わった魚を)おてっき(たくさん)やしのうちょっごたっどん(養殖しているが)、食っみやん(食べてごらんなさい)身もうめんど(美味しいよ)」

   これを実際に小林市出身の人に聞いてもらったところ、「はじめはわからなかったです。フランス語でずっとしゃべってるんだろうなって。最後に西諸弁というのを見て、えって思ったくらいですね」という。地元の人も聞き取れない方言というわけだ。

   小林市企画政策課の鶴田健介さんは、「移住政策を進めるにあたって、PR動画を作ろうと考えたんです。西諸弁はなまりがとても激しくて、フランス語に聞こえるなということで、職員総出でアイデアを出しました」という。移住希望者に、宮崎県小林市というのがあるんだと覚えてもらうことで、促進になればという。いやぁ、その効果は絶対にあったよ。

   司会の加藤浩次「ほんとフランス語に聞こえました。面白いね」

   岩本乃蒼アナ「ナレーションで読んでいるのは、別のフランス人だそうです」

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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