遅刻しそうになった女子高生が、3階の教室まで校舎のカベを登るという設定なのだそうだ。カバンを投げ捨てた制服の彼女は、1階の窓枠から斜めの梁を伝って2階の梁に飛びつき、スカートのまま大股開きで3階まで登った。途中で、片手でぶら下がって悠々と辺りを見回す余裕も見せる。ただ者でない。
大場美和さん(17)は高校生3年生で、クライミング・ワールドカップの日本代表だった。「校舎を登ってみてすごい楽しかったです。スカートで登るのが難しかった」とけろりという。
撮影ではロープ・・・「スカートで登るのが難しかった」
撮影のときは安全のためのロープが支えていたのだが、ネットで公開された映像では消されていたから迫力満点だ。撮影は20回ほど行われたというが、掛け値なしに面白い。
しばらく前に、やはり女子高生が走って走って屋根から飛び降りたりという動画があったが、あれはどう見てもトリックがあった。今回は全部本物。公開1週間で再生回数は100万回に達したという。
大場さんがスポーツクライミングを始めたのは小学4年のときで、雑誌で見たクライミングを「かっこいい」と思ったのがキッカケだった。そして2012年、IFSCアジアユース選手権で優勝。15歳で出場したIFSC世界ユース選手権では3位になった。
自宅の専用練習場で平日は4時間、休日10時間
自宅には専用の練習場まであって、平日でも4時間、休日は10時間練習している。「ワールドカップで活躍するのが夢です。クライミングがオリンピック種目になって自分も出たい」と話す。
司会の加藤浩次「そういう風に作った映像なんだね」
犬山紙子(エッセイスト)「私には絶対できないですけど(笑い)、見かけによらないですね。こんな可憐な少女がぐいぐい登れるなんて。最後まで見てみたいです」
大場さんは今週27日(2015年8月)からから始まる世界ユース選手権に出場する。まだまだマイナーなスポーツだが、スノーボードだってかつてはそんなものだった。子どもたちの自由な発想と英才教育が道を開く。正直、こんな分野にまでという驚きはある。