おととい23日(2015年8月)、神奈川・葉山で3人が死傷したひき逃げ事件で、1時間後に出頭し過失運転致死傷容疑で逮捕された会社員、稲葉竜也(20)は、呼気から基準以上のアルコールが検出されたが、自宅へ戻って酒を飲んでから出頭したと話している。海水浴場で飲酒して酔っ払い運転だったのをごまかすために、家でさらに酒を飲んだ疑いは強い。
地元育ちの不良「やんちゃ」「入れ墨していた」
葉山・一色海岸の道路脇を歩いていた海水浴客12人の集団に、稲葉の車が突っ込んだ。現場は直線からカーブになるところで、車はかなりのスピードで路肩側にはみ出し、3人をはねたあと電柱にぶつかったが、そのまま逃走した。車には3人が乗っていた。
はねられた美大生、浜口望さん(23)は全身を強く打って、搬送先の病院で死亡し、27歳の女性が重体、32歳の男性が重傷を負った。
稲葉は葉山の育ちで、小中校の同級生は「いい人」「優しい」「友だちも多い」という一方で、「やんちゃ」「入れ墨していた」というのもある。事件直後に稲葉の車を見かけたという人は、「前輪が歪んで、キリキリと音をたてていた。動転していたんじゃないの」という。海沿いの一方通行を逆走していた。
こんな状態で酒を飲むというのも変な話だ。警察は同乗者からも事情を聞いている。
供述と矛盾するアルコール量検出
司会の加藤浩次「警察は飲酒運転を疑っていると思うんですが・・・」
大竹真レポーター「出頭するまでの1時間、供述ではビールを飲んだといっています」
稲葉の呼気からは1リットル当たり0.3ミリグラムのアルコールが検出されている。警察のデータでは、ワインを500ミリリットル飲んだ時の呼気中のアルコールは0.25ミルグラムで、ビールだとすると相当の量を飲まないとこの値にはならないと警察はいう。
五百田達成(心理カウンセラー)「飲んでいたのを隠すために飲んだとしたら、卑怯だ」
加藤「飲む飲まないに関係なく、ひき逃げはしている」
はあちゅう(エッセイスト)「同乗者も含めて、人間としての良心はどこへいっちゃったんだろう。事故を起こしたらまず救助。それを保身にために逃げた」
弁護士によると、過失運転致死傷罪とひき逃げは、酒を飲んでいない場合は懲役5~7年。酒を飲んでいるとアルコール等影響発覚免脱罪が加わって、懲役7~10年になるという。
ロバート・キャンベル(東京大大学院教授)「前と後と両方飲んでる可能性もありますよね」
警察だってバカじゃない。同乗者がいるんだから、飲んでいたかどうかはとっくに調べているだろう。