朝鮮半島の緊張が高まっている。北朝鮮はきのう20日(2015年8月)、軍事境界線南の韓国側を2回砲撃し、韓国も反撃して数十発を北側に撃ちこんだ。韓国政府は周辺住民1400人を地下シェルターに避難させ、軍の警戒を最高レベルに引き上げた。朴槿恵大統領は「挑発には断固対応する」と語った。
地雷爆発きっかけに大音量スピーカーで批難合戦
軍事境界線付近では、4日に非武装地帯で地雷が爆発して韓国兵士が負傷した。韓国は北朝鮮が仕掛けたと断定し、報復として大音量スピーカーによる対北宣伝放送を再開した。北朝鮮側は48時間以内にスピーカーを取り払わなければ軍事的対応をすると反発していた。北の砲弾はスピーカーに向けて発射されたと見られる。
コリアレポート編集長の辺真一氏によると、スピーカー放送は北朝鮮の党や軍幹部の贅沢と韓国の自由な暮らしぶりを伝えることで、北朝鮮住民の忠誠心を揺さぶって軍人の離反を促しており、国内の締め付けを強める北朝鮮政権が無視できない内容という。
砲撃による被害はなかったが、韓国内には衝撃が走った。新聞各紙はどれも「緊張は最高潮に」「次は狙って攻撃の可能性」などの見出しをつけて1面で大きく報じた。
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト