詐欺罪、金融商品取引法違反、政治資金規正法違反の疑い
自民党の対応も素早かった。離党届を受理したあと、記者から「安倍総理は?」と聞かれた谷垣自民党幹事長は「『仕方がありませんね』と」だけだった。
姿を消した武藤は19日、自身のフェイスブックに、離党の理由について「個人的なことでこれ以上、党に迷惑をかけられないと判断したため」としたうえで、週刊文春の記事について次のように書いている。「極めて恣意的に書かれており非常に心外です。A氏は、学校は違うが学生時代に知り合った後輩で、初当選直後、私に対し資金を預ければ利回りをつけて返すと話があり信頼して預けたのが今回の問題の始まりです」
A氏に対しては「民事で提訴しており、詐欺容疑で刑事告訴も考えている」と、未公開株問題を避けるように無関係な話を持ち出している。
永沢徹弁護士は「未公開株を国会議員のために枠を抑えているなんて絶対にあってはいけないし、あり得ない話。議員のために枠を渡すなんてことになったら、証券会社自体が大変な問題になりますよ」と訝る。武藤のLINE上のやり取りが事実とすれば、無許可でカネを集めていたことになり、金融商品取引法違反、政治資金規正法違反の疑いがあるという。未公開株の国会枠がウソなら詐欺罪の可能性も出てくる。
司会の羽鳥慎一は「ツイッターの内容も大問題ですが、それを委員会の最中にやっているのは問題外ですね」
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「国会議員枠が事実なら、それで儲けようとするこの議員こそ利己的。週刊文春の記事についてきちっと出て話をしてほしい」
武藤はA氏に具体的な上場予定日まで教え、次の日に売却処分するよう指示しており、このままでは済みそうもない。未公開株の国会議員枠を含め、司法当局による捜査で事実関係の有無をはっきりさせる必要がある。