東京五輪のエンブレムに「デザイン盗用」を指摘されている佐野研二郎氏に、また別の「盗用」の疑いが出た。サントリービールはきのう13日(2015年8月)、佐野氏デザインの景品の一部の配布を取り止めると発表した。いずれも「盗用」を疑われるオリジナルがはっきりしており、事実上引導を渡したともいえる。
そっくり!赤い矢印の真ん中に白字で「BEACH」
ネットなどでは、佐野氏デザインのさまざまな作品が「アレに似てる」「そっくりだ」などという指摘が絶えなかった。サントリーでひっかかったものも、すでにネットでやり玉にあがっていた。サントリーが販売促進キャンペーンの景品に作ったトートバッグで、全部で30種類あった。
「佐野氏デザインのバッグ」というのが売りだったが、8種類で「盗用」疑惑が浮上した。他の22種類は景品続行するという。
中止になったデザインは、赤い矢印の真ん中に白字で「BEACH」と描かれた部分が、インターネットのサイトに出品されている壁掛けアートとそっくりだった。
司会の加藤浩次「こうして見るとほとんど一緒だよね」
法的にも問題になる可能性
ほかにも、プールで泳ぐ女性の影がプールの底に映る絵、スイカの絵のバリエーション、ビキニなどがある。サントリーが外部からの指摘を受けて佐野氏の事務所に確認したところ、佐野氏の方から取り下げの連絡があったという。
これについて佐野氏の事務所は、ホームページで「身近にあるアイデアや素材をモチーフにしたものではありますが、現在、専門家を交えて事実関係等の調査・検討を開始しております」としている。なんだか他人事みたいないい方である。
菊地幸夫(弁護士)「法的問題が発生する可能性がありますね。オリンピックのエンブレムもそうだが、このデザイナーにはこの手の話が多すぎますよ。エンブレム問題も再燃するかもしれない」
湯山玲子(著述家)「『BEACH』なんてあまりにも似てるからね」
デザイナーとしての佐野氏の イメージが落ちたのは確かだ。