近所では資産家一家といわれる54歳の女性が、69歳の知人女性の口座から約5700万円の大金を引き出し、発覚を恐れて殺害しようとしたとして強盗殺人未遂の疑いで警視庁に逮捕された。
69歳の女性からキャッシュカードや預金通帳預かり
東京・練馬区のパート従業員、加藤浩美容疑者(54)は、3年前に知り合った知人女性が入院することになった昨年2月(2014年)上旬、キャッシュカードと預金通帳を預けられ、暗証番号も知らされた。加藤はそのキャッシュカードで数十か所のATMで約5700万円を引き出し、車の購入や家のリフォーム、海外旅行などに使っていた。
退院した知人女性がキャッシュカードの返却を繰り返し求めたところ、加藤は昨年12月5日、知人女性宅を訪れ、顔面をタオルでふさぎ電気コードで首を絞め、刃物で切り付け殺害しようとした。加藤は「自分一人でやった」と容疑を認めている。
「5000万円ぐらい返せない家じゃないのに・・・」
加藤は近所では資産家の娘として知られており、「5000万円ならすぐ実家に頼めば返せるでしょう」と住民たちは訝る。生活も地味で、きちっとしており優しい人と評判が良く、知人は「信じられない」の一点張りだった。
それがなぜ強盗殺人未遂を起こしたのか。コメンテーターの玉川徹(テレビ朝日ディレクター)は「釈然としないですよね。お金に余裕がある人が、5700万円もそんな方法でとらなければならないのか。さらに殺す必要がどこにあったのか、ぜんぜん釈然としません」 高木美保(タレント)「私がホームヘルパーをしていた経験でも、孤独な高齢者を善意で介護などしていると、親子のような情愛が生まれてきて『あなたは私の娘みたいだから』といわれ大金を託されることがあるんですよ。そこで終われば美談ですけど、人間は弱いものだと思う」
高木が指摘したように、加藤と知人女性との間には人間関係の盲点のような経緯があったのかもしれない。