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翁長雄志・沖縄県知事「AERA」発言に菅官房長官真っ青!「辺野古工事1か月中断」

   菅義偉官房長官が辺野古工事を1か月中断することを発表したが、これは翁長雄志知事の『AERA』での発言がきっかけになっていることは間違いない。翁長知事と佐藤優氏が対談して以下のようなことを話している。

<佐藤 辺野古新基地をめぐる沖縄県の埋め立て承認について、県の第三者委員会は、報告で「(法的)瑕疵があった」との結論を出しました。昨日(7月29日)の朝日新聞社主催のシンポジウムで、知事は承認取り消しを示唆されました。方向性はそれ以外にないと思います。
翁長 そうですね、あとはタイミングですね。タイミングはいろいろ聞かれますが、それだけは言うわけにはいかない。私が言わないので、迷いがあると考える人もいますが、結果が出れば分かります。先を見通した話は一切できませんが、国は突然何をするか分からないので、じっくり横目でにらみながら、即応態勢でやっていきます。
(中略)
佐藤 訪米の手応えは、どこで最も感じましたか。(中略)
翁長 ハワイでは沖縄出身の人たちの愛情に接しました。私の心の支えになりましたが、日米両政府を動かすまではいきません。(中略)今回、日本大使館のメモが、自分の訪問先全部に渡っていたと感じました。お会いした上院議員、下院議員がまったく同じ文章を読み上げ、「辺野古が唯一の選択肢」から話が始まるのです。
 日本の駐米大使は「アメリカの反応も同じだったでしょ」という話を私にしていました。ケネディ駐日大使との会談のときも、予定の30分に近づいたので失礼しようとしたら、「ちょっと待って」と、慌ててその文章を読み上げられました。
佐藤 今回の訪米についての情報開示を、外務省に請求するといいですよ。公電に何を書いたのか、沖縄は沖縄のことを知る権利がある。
翁長 わかりました。早速検討しましょう>

   沖縄が中国に操られているという見方があるがという佐藤氏の問いに、翁長知事は<「歴史的に中国が沖縄に危害を加えたことは一度もありません。沖縄が苦しんだのは薩摩に併合されてからです>といい、日本人へこう警告する。

<今年5月17日の県民大会で、私が最後に話したのは「日本の独立が神話であると言われないようにしてください」ということ。アジア諸国から、日本と交渉するより米国と交渉したほうが早いと思われています。これでアジアのリーダーになれるのか。経済力でしか尊敬を集められない。大変さびしいアジアとの関係です>

   佐藤氏も本土の人間にこう突き付ける。<重要なのは独立ではなく、自己決定権の確立です。我々の運命は我々が決める。いまの時点では、沖縄は日本の一員であることを選択していますが、沖縄を犠牲にしてまで日本のために働けとなると、これは話が別。そういうことはできません。自己決定権の確立が独立という結論に至るかどうかは、ひとえに本土側の対応にかかっている>

   この欄でも何度か書いたように、沖縄から日本が変わっていくのだ。安保法制をごり押しする安倍首相は、どういう落としどころを考えているのであろうか。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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