かつては歌に歌われにぎわった岐阜・柳ヶ瀬の商店街も、シャッター通りになって久しいが、ここでいまお化け屋敷が人気だという。柳ヶ瀬お化け屋敷「恐怖の細道」「夕暮れの帰り道」などとあるが、空き店舗と廃墟になった病院を利用したものだ。
柳ヶ瀬では2012年から開催していて、13年には2万2000人が訪れた。「かなり恐い」とマニアの間でも有名なのだという。
「私、きれい?」マスク取ると・・・悲鳴が響き、泣き出す子供
今年は「口裂け女」が主役だ。「わたし、きれい?」とマスクを取ると、口が耳まで裂けていたという1970年代に流行した都市伝説で、主催者によると岐阜はその発祥を自認している(諸説あり)。6月(2015年)には口裂け女のオーディションが行われ、5人の募集に7人の応募があったが、審査員の前で見せた迫真の演技に7人全員が採用となった。
特殊メークの講習会もあった。ハリウッド仕込みかなんかしらないが、本当に口が裂けているように見える。VTRを見ているスタジオの面々も「ウエーッ」という顔になる。
先週末の本番では、真っ暗な中で、「キャー、キャー」という悲鳴があがり、泣き出すこどももいる。口裂け女の登場に暗視カメラもうろうろする。初日の入場者は473人だったが、うちの32人は途中でギブアップしたというから相当に怖いのだろう。
ベビーカステラ「口裂け焼き」や路上ライブ
口裂け女たちはさらに、路上ライブもやった。突然現れた異形に道往く人たちも唖然としている。ベビーカステラの「口裂け焼き」なんてのも作ったり、商店街も苦心している。お化け屋敷は大人600円、子ども300円で、8月30日まで開催するという。
きょうから司会の加藤浩次が夏休みで、仕切り役の上重聡アナ「お化け屋敷で町おこしですかね」
坂口孝則(経営評論家)「商店街の空き店舗率というのは15%くらいなんです。代わりになるのがショッピングセンターで、そこへ行くと1日中楽しめる。ついでに商店街も楽しんでもらうということで、期待したいですね」
上重「さらにPRしてきていただくと・・・」
たしかに、一角にショッピングセンターはある。しかし、柳ヶ瀬は小さな店の寄り集まりで、まとめて再開発するには大きすぎる。かつてのにぎわいを知る身には空き店舗のお化け屋敷とはなんともわびしい。