地方議員の政務活動費の私的流用がまた発覚した。兵庫・神戸市議会の「自民党神戸」に所属する大野一市議で、実際には行っていなかった市民へのアンケート調査費として1400万円を不正に支出していた。
市民オンブズマン代表の森池豊武さんが言う。「普通の報告書は少なくとも(厚さ10センチぐらいの)ボリュームがあって、分析もし、その成果が表れているものですが、問題の報告書は多くて3枚、ひどいときは2枚です。これは報告書とは言えませんね」
委託業者「業務受けてないし費用ももらってない。領収書は白紙で渡した」
問題が発覚したのは今月1日(2015年7月)。直後の会見で大野市議は「いやあ、これはいろいろミスったなあ」などと「ミス」を強調して余裕をかましていた。ところが、その後、事態は思わぬ方向に発展した。弁護士がアンケート調査を委託されたという業者に聞き取りを行うと、(1)委託を受けた事実はない(2)費用も受け取っていない(3)領収書は白紙で大野市議に渡した(4)アンケートの報告書は事態が明るみになってから作成した――など、まるっきりのデタラメであることが判明した。ミスではなくウソだったのだ。
いつも同じ手口「バレると入院」
ここしばらく議会には姿を見せていないという大野市議の自宅を「モーニングバード!」の伊藤和幸取材ディレクターが訪ねると、インターホン越しに「入院しております」という答えだった。市民団体は大野市議を詐欺の疑いで刑事告発している。
キャスターの赤江珠緒「みんなのお金を使うという中で、性善説はもうなり立たないということですね」
吉永みちこ(作家)「いつまでたっても『またかよ、またかよ』ですね。バレた後にすぐに入院するということすらも同じになっている。もう議会に自浄能力がないと思うしかないですね」
政務活動費をなくすほかに。