東京・調布の住宅街に墜落した小型機にはブラックボックスが搭載されていなかった。小型機は損傷も激しく、元日本航空機長の航空評論家・小林宏之氏は「正確な事故原因を解明していくのには時間がかかりそうだ」と指摘する。
東京都は「遊覧飛行」禁止
調布飛行場を管理する東京都は、飛行場が住宅密集地にあるため、地元の調布、三鷹、府中の3市との覚書で遊覧飛行を禁止してきた。死亡した小型機の川村泰史機長(36)が届け出た飛行目的は、操縦の技量を維持するための「慣熟飛行」と記載されていたが、実際は東京―伊豆大島を日帰りで往復する「遊覧飛行」だった可能性が強い。調布飛行場では慣熟飛行に名を借りた観光目的の遊覧飛行が頻繁に行われていたという。
コメンテーターの野村修也弁護士(中央大学法科大学院教授)はこう話す。「限定的な利用が決められているのに、虚偽の申告がなされていたとなれば申告した人に大きな問題があります。他方、管理している東京都の規制が形骸化していたんではないかという問題もあり、今後しっかり検証していってほしいです」
文
モンブラン