26日(2015年7月)に東京都調布市の住宅街に小型飛行機が墜落した事故で、周辺住民が撮影した映像から事故の様子や原因が見えてきた。調布飛行場の先端から130メートルのサッカー場では、少年サッカーの試合中に照明灯をかすめるように飛ぶ機体をビデオカメラがとらえていた。離陸直後の様子で、機体が画面から消えた15秒後に大きな爆発音が響いた。試合をしていた少年たちの「やばい、やばい、やばい」という声も入っていた。
目撃者は「飛行機の上がり方がスムーズでなく、ふらふらしていた」「機体が揺れて違和感があった。近かったな、本当に」「試合を中断して、動けるように待機させていた」と興奮気味に話す。
「トラックが猛スピードで塀を破って突入したのかと思いました」
午前11時2分の119番通報と同じ頃、現場から30メートルの民家で撮影された映像では、炎がもうもうと燃え上がっている。機体の尾翼部分も見える。住人の女性は「トラックか何かが猛スピードで塀を破って突入したのかと思いました」と話す。
現場から140メートルのベランダで写した映像は黒煙と炎。サイレンが鳴り響いている。全焼した家から2軒先の路上で撮った映像に、は「熱いよっていう声が聞こえた。行ってやってよ」と消防隊員に求める人の声が入った。
中央自動車道を走る車からの映像では黒煙が高く上がる。「わ、すごい」と驚く女性の声もおさめられていた。
高度上がらずフラフラ飛行
事故機と同型機の操縦経験があり、調布飛行場を使ったこともある原田太一さんは映像を見て、「こんな低空の飛行は考えられない」と話す。中央自動車道上空で高度120メートルにはなるはずというのだが、小型機は模型飛行機ぐらいの高さしかない。
国土交通省は事故調査官3人を派遣し、警視庁は捜査本部を設置して業務上過失致死の疑いで調べを始めた。
司会の加藤浩次「住宅街の飛行機事故ですから、上空飛行を不安に思う人がさらに増えますね」