森喜朗会長「大変迷惑。五輪組織委に競技場の建設・運営の権限ありません」

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

   新国立競技場の見直し問題で、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長がきのう22日(2015年7月)に記者会見し、「大変迷惑している」と語った。迷惑しているのは、まず第一に法外な建設費を負担する国民ではなかったっけ?

「新国立だけじゃない。ボート会場もヨット会場もバカ高」

   森会長は「最初に申し上げておくが、この問題については」と切り出し、「正直言って」ともつけ加えたうえで「組織委員会は競技場を造ったり、運営したりする役割ではない」と、自分は当事者ではないと主張した。

   さらに、オリンピック前年の19年に新国立競技場をラグビーのワールドカップのメーン会場にすることについても、ラグビー協会名誉会長でもある森氏は「ラグビーのために新国立競技場を造るという見方をするメディアもあった。意図的に報じたのもある。(見直しを)私の巨体がさえぎっているようにマンガに描かれた」と不満げだ。

   2520億円の建設費が高いと批判された点については、「ボート会場のコースが1000億円、ヨット会場の土手を造るのに四百何十億円かかっても、誰も高いとは言わない」と、新国立競技場の建設費だけが高いわけじゃないという。

年内デザイン決定、年明け着工。オリンピック直前に完成

   今のスケジュールでは、年内にコンペでデザインなどを決め、来年1月に着工、20年春に完成という。東京五輪にぎりぎり間に合わせるというわけだが、「これで本当にやれるのか」(建築家の針生承一さん)といった疑問も出ている。

   結局いくらになるのかも問題だ。鈴木知之・順天堂大客員教授は「私が知る(これまでのオリンピック会場)の中で1000億円を超す施設はない」と指摘する。

   松嶋尚美(タレント)「こうなった以上、真四角の競技場でもいいわ。シンプル・イズ・ベストです」

   坂口孝則(経営コンサルタント)「コンペの条件設定が8万人収容となると、建築費はさほど減らないのではないかと心配です。もしそうなったら茶番劇。ここまできたのが誰の責任かもよくわかりません」

   そう、森氏でないというなら誰のか。すでに60億円近い大金がつぎ込まれた。責任をあいまいにするなどとんでもない。

文   あっちゃん
姉妹サイト