おととい19日(2015年7月)、静岡県西伊豆町で川遊びをしていた家族ら7人が感電し、2人が死亡、5人が重軽傷を負った。子どもが動物よけの電気柵の電線に触れて川に転落し、助けようとした大人たちが次々に感電したとみられる。静岡県警は電気柵の使用状況や安全対策について調べている。
漏電遮断器に不具合?
事故にあったのは神奈川県川崎市の尾崎匡友さん(42)と友人の逗子市の岩村知広さん(47)の家族で、2人とも死亡、それぞれ妻と長男、近くの女性(72)の5人がけがをした。電気柵は尾崎さんの親戚がイノシシやシカからアジサイを守る川の土手に囲むようにしてあり、一部が川に垂れ下がっていた。
この地域では野生動物の食害防止のために電気柵を設置している。6年前に兵庫県内で電気柵に感電した死亡事故があったことから、経済産業省は(1)安全な電源装置を使うこと(2)漏電遮断器を取り付けること(3)看板などで危険表示を行うことなどを定めている。
業界団体「人間は死なないように設計されています」
日本電気さく協議会の宮脇豊会長は「電気柵の電源装置に流れる電気は極めて安全です。人間は死なないように設計されています」と語る。今回は家庭用の電源が使われていた。漏電遮断器は取り付けられていなかったか、不具合があったか、いずれかの可能性があるとみられている。危険表示の看板は見当たらなかったという。
司会の加藤浩次「電気柵はちゃんと使っておれば安全だということですが」
ロバート・キャンベル(東京大教授)「私も子どものころ触ったことがありますが、とても痛いですよ。でも、今回、子どもが触って手を大やけどしています。その時点で安全ではなかった」
レポーターの阿部祐二「近隣の人に聞いてみますと、電気柵は日常生活の中にあり、危険という意識はなかったと思いますね」
加藤「とはいえ、だからこそしっかり原因を調べなければ」