ピースの又吉直樹が153回芥川賞を受賞するか。選考会が行われていたきのう(2015年7月16日)の東京・築地の料亭「新喜楽」には、大勢の取材陣が押しかけた。「モーニングバード!」の原元美紀リポーターもいた。受賞が決り、原元はさっそくこう質問した。
「プレッシャーとか喜びの気持ちを聞かせてください」
「喜びはもうメチャクチャ。僕が明るい人間やったら『フーッ』って言ってるんでしょうけど。あいにくこんな感じで生きてきたんで、なかなかあれなんですけど、本当に嬉しいです」
司会の羽鳥慎一「人柄の良さと真面目さが伝わってきますね」
「出版不況打開のための奇策」「話題先行」と冷めた見方
実は今回の選考には、「出版不況を打開するための奇策」とか、「話題先行なんじゃないの」という冷めた見方もあった。小松靖アナが選考の過程を説明した。「今回は又吉さんと羽田圭介さんのダブル受賞となったんですが、1回目の投票では又吉さんが過半数をとって圧倒的にトップだったんです。ただ、1回では芥川賞の選考は決まらないそうで、最終選考に残った3作品で2回目の投票を行ったところ、又吉さんと羽田さんがともに5・5点ずつで同点だったんです。選考委員の代表である山田詠美さんも『彼がどういう職業か、そういう話題は出なかった』と言っています」
真面目にバカやってる芸人の真面目部分が小説
羽鳥「こう見てみると芸人だからということではないようですね」
長嶋一茂(スポーツプロデューサー)「まったくないんじゃないですかね。僕もまだ読んでないんですけど、素晴らしいことじゃないですか。是非読んでみたいです」
吉永みちこ(作家)「芥川賞ってやっぱり純文学っていうイメージがありますから、余計に芸人さんとのギャップがあるんでしょうけど、芸人さんって鋭い感性持った人たくさんいるんですよね。それを言葉で表現する術と文字で表現する術の両方を持っているというのは凄いですよね。次回作も楽しみです」
羽鳥「芸人さんは真面目にバカなことやってるわけですけど、その真面目な部分が文章で現れてきたということですね」