同級生から執拗ないじめあい、列車に飛び込んで自殺した岩手県矢巾町の中学2年、村松亮君(13)の葬儀が8日(2015年7月)に行われた。葬儀に参列した保護者から「これが子どもたちを守る(学校の)組織ですか」と怒りの声が出ていた。
司会の夏目三久「なぜ男子生徒の命は失われたのか。SOSは届かなかったでしょうか」
「村松亮君」何度訴えても担任教師は無視
村松君と担任教師が交わした「生活記録ノート」には次のようなやり取りもあった。「クラスでいじめが、またいやになってきました」「先生にはいじめの多い人の名前をおしえましょう。もうげんかいです(ムカついている)」。この村松君の記述に担任は「上から目先(線)ですね」と記しただけだった。
村松君が自殺する6日前、最後に書いた内容は「ぼくがいつ消えるかわかりません。先生からたくさん希望をもらいました。感謝しています。もう少しがんばってみます。ただもう市(死)ぬ場所はきまっているんですけどね、まあいいか」と別れのメッセージともとれる言葉があったが、この時も担任は「明日からの研修たのしみましょうね」と訴えを無視していた。
教育委員会が第三者委員会で調査
子どもの声をくみ取れない担任教師の鈍感さには唖然としてしまうが、新聞情報によると、この「生活記録ノート」は学校内で共有されず、校長がノートの内容を確認したのは村松君が亡くなった6日後だったという。また、矢巾町教育委員会によると、この中学校は5月に予定していた「いじめアンケート調査」を行事が重なったために実施しなかった。
いじめに対する学校側の鈍感さにコメンテーターの牧嶋博子(TBS解説委員)は「学校に言ってもダメだったら警察に相談するとか、声をあげていかなければいけないと思う。救ってあげたかったですね」と話す。子どもが警察に訴えるというのは無理だろう。町教育委では真相を究明するために第三者委員会の設置を検討している。