「女性常務麻薬」トヨタ狙い撃ち?海外から日本大企業脅し続きそう・・・円安で調子乗り過ぎてる

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百田尚樹「私は一私人」は通用しない!首相のお友達で流行作家、ちょっと前までNHK経営委員・・・

   自民党が大混乱に陥っている。発端は、安倍首相に近い自民党の若手議員40人が6月25日に憲法改正を推進する勉強会を開いたことである。そこへ招かれた作家の百田尚樹氏が「沖縄の2つの新聞(沖縄タイムスと琉球新報のこと=筆者注)はつぶさないといけない。沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」と発言し、大西英男議員から「マスコミを懲らしめるためには広告料金がなくなるのが一番」などという「暴言」が飛び出したのだ。大西議員は昨年4月にも国会で、女性議員に対して「自分が子供を産まなきゃ駄目だ」とヤジを飛ばしている。

   この問題に、当初は危機感のなかった谷垣禎一幹事長や安倍首相だったが、世論や党内からの反発が強まり、慌てて3人の議員を「厳重注意処分」にしたが、騒ぎは収まりそうにない。

   そのうえ、安保法制をテーマに討論する予定だった田原総一朗氏の「朝まで生テレビ!」(テレビ朝日系)への出演をOKしていた自民党議員が次々に断り、田原氏によるとその数30数人に上ったという。

   言論弾圧の次は暴言を吐かないように議員たちを封じ込める安倍首相のやり方に、週刊文春もさすがに怒ったのか、「自民党は死んだ」と特筆大書しているが、タイトルほどの内容はない。

   驚くのは週刊新潮である。タイトルは「うぬぼれ『自民党』の構造欠陥」だが、中に「白でもクロと書いてきた『琉球新報』『沖縄タイムス』」という章がある。まるで百田氏の援護射撃のような記事である。<ライバル同士に見えるが、「反基地」「反安保」のためなら犯罪者を正義の人に仕立てることも平気だ。そして、沖縄では両紙の報じたことが「事実」になる>

   両紙が百田氏へ抗議声明を発表したことも、<一作家の冗談話を大上段で批判する様は異様と言うしかない>と批判している。さらに、<両紙にかかると違法行為も「正義の鉄槌」になってしまう>と書いているのは、反基地運動の幹部らが「キャンプ・シュワブ」の境界線で反対派と警備員らの揉み合いを制止しようとしたら、基地内に引きずり込まれ「不当逮捕された」と報じた琉球新報の記事についてである。

   週刊新潮は「反基地運動を批判する」人間を登場させ、活動家は明らかに基地に不法侵入しており、両紙の記者も一緒に入り込んでいたと『証言』させている。しかも、<沖縄に言論の自由はない。「琉球新報」「沖縄タイムス」の自由があるだけである>と結ぶ。これを沖縄の歴史や民衆の痛みを理解しない「暴論」だと考えるのは私だけではないはずだ。

   そのうえ、件の百田氏にこういわせるのである。「私を『言論弾圧』男に仕立て上げた大マスコミに告ぐ」。その中で言論人としていい分けにならないいい分けをしている。<「『懇話会』はまったく私的な集まりで、公的なものではない」「その時のセリフを正確に書く。『沖縄の2つの新聞社は本当は潰さなあかんのですけれども』」「私は議員でもなんでもない民間人である。私人が私的な集まりで、しかもクローズドな場において、雑談のような質疑応答の中で口にした一言を『言論弾圧を目論む言葉』として弾劾するのはどうなんだろう。それともそれがマスコミの正義なのか」>

   この男の品性のなさ自覚のなさに、書き写す手が震えてくる。いくら陣笠とはいえ自民党議員の集まりに呼ばれて、クローズドな私的な集まりといういい方はないはずだ。オフレコの会見でも問題発言であれば国民に知らせるのはメディアの使命である。それに百田氏は安倍首相のお友達で流行作家、少し前まではNHK経営委員だった。一私人ではない。

   彼はこうもいっている。<「作家『百田尚樹』も多くの読者が『つまらん、もう読むのやめよう』と思ったときに、自然と消えてなくなる」>

   私は以前からこの男の書いたものなど読む気はないが、今回の発言をきっかけに、私のような人間が多くなるのは間違いないと思う。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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