箱根山の噴火活動が確認され、警戒レベルが「3」に引き上げられたが、仙石原や強羅など周辺の温泉街でも異変が広がっている。おととい6月30日(2015年)の地震後、このうち70軒の「湯」が止まってしまったのだ。大涌谷の源泉から各旅館に配湯する管が壊れてしまったらしい。
リゾートマンション「湯船に1滴の湯もありません」
阿部祐二リポーターが訪れた仙石高原のマンションでは、大浴場に「休止中」の張り紙があった。6月29日午前11時ごろから湯が出ない状態がつづく。浴槽の前で伝える。「漂ってくるはずの硫黄の臭いがしません。湯は1滴もありません」
温泉水をボイラーであたためる設備を指でこすっても、黄色っぽい粉がつくばかりで臭いがまったくなかった。管理人の石本義昭さんは「温泉が来ないと被害甚大です」と困惑している。
灰色だった硫黄泉が赤く変色
ここでは5月から変化があったという。硫黄泉のため白っぽい灰色がかった湯だったのが、5月6日に警戒レベルが「2」に引き上げられた直後から赤く変色した。成分が変わったのか、供給パイプを清掃できなくなり硫黄が付着したせいか、原因ははっきりわかっていない。石本さんは「今の時期はにぎわってワイワイやっていました。今は人もいない」と話す。
温泉供給会社は規制地域内に入れないため修理ができず、復旧のめどは立っていないという。
司会の加藤浩次「厳しいですね」
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト