台湾北部の新北市のプール遊園地でおととい27日(2015年6月)の夜に行われた音楽イベントで、会場の盛り上げに使われたカラーパウダーが発火して大規模な火災となり、日本人女性2人を含む519人がやけどで重軽傷を負った。専門家は粉塵爆発だという。
原料のコーンスターチ粉塵爆発!マラソン、映像盛上げる演出
発火の瞬間を捉えた映像があった。演奏が行われている舞台から相当量のグリーンのパウダーが観客の頭上に吹き付けられ、その直後に火の手があがりフロアいっぱいにあっという間に燃え広がった。
観客の大部分は水着姿で、炎の中を逃げまどう人、火だるまになる人、助けに走る人、悲鳴と大混乱となった。炎の中にいた人たちは爆発音を音楽の効果音と思ったという。「プールに浸かった」「地獄みたいだった」
原因は「粉塵爆発」とされた。食用の粉、金属粉、炭塵など細かい粒子が空気中で一定の濃度になり、火種があると爆発する。今回はカラーパウダーで、食用のコーンスターチだった。
コーンスターチはトウモロコシからとれるでんぷんの一種で、食品や薬品の凝固材として広く使われるほか、工業製品にも使われる。イベントなどで使われるカラーパウダーは、食用コーンスターチに色をつけたもので、テレビ映像の効果やマラソン選手に吹きかけたりもある。世界的に流行っているらしい。
この施設はプールを主としたイベント施設で、カラーパウダーはいたるところで使われていた。これまで事故はなかったのに、なぜ起きたのか。いまのところ、爆発条件の濃度になったところへたばこの火か電気のスパークがあった、くらいの推測しかできない。
専門家「粉ならなんでも爆発」砂糖や小麦粉でもドカーン
司会の小倉智昭「カラーパウダーって引火性のものなんですか」
森本さやかアナ「状況がそろったときに一気に爆発するんだそうです」
コーンスターチも見せたが、片栗粉みたいな感じ。これが爆発するなんてちょっと想像できない。空気中の粉の濃度と空気中の酸素濃度が条件を満たした時に、火種があると爆発する。
森本「他にも、小麦粉とか砂糖でも起ります」
小倉「砂糖でも。怖いね」
橋口いくよ(作家)「粉に火がつくなんて知らなかった」
森本「相当な濃度だったんじゃないでしょうかね」
小倉「マラソンのゴールでは、カラーパウダーかけられてみなはしゃいで喜んでますからね」
昔から粉塵爆発といえば炭鉱事故に決まっていたが、スタジオではだれも炭坑が浮かばなかったらしい。時代か。