東京オリンピックの追加競技の候補のなかにボウリングが入っていた。これで勢いづいているのがボウリング連盟だ。日本全国だれでも予選に参加できる代表選出になるという。
はしゃいでいるのは全日本ボウリング協会(東京・港区)会長の武部勤氏(74)だ。ご存知、元自民党幹事長だ。「ボウリングこそわが人生といっても過言ではないと思います」という通り、ボウリングの競技歴55年と大ベテランである。その口から飛び出したのは、「極端にいえば、全ボウリング場で一次予選大会をやりたいんです。プロもアマも、日本人なら誰でも参加できる。東京だけじゃなくて、全国が盛り上がる」
早くも盛り上がるボウリング場の中高年「出たいねえ」
ただの予選じゃない。オリンピックなのだ。
これがすでに伝わっていて、各地のボウリング場はどこも湧いていた。とりわけ高齢者が元気。70代は当たり前、80代、90代でも現役はたくさんいる。千葉・松戸市のボウリング場では「腕は届かないけど、できるんなら出たい」「ぜひ出させてもらいたいね」と70代男性たちは張り切っている。
全国長寿ボウラー番付で横綱の奥谷賢一郎さん(91)は毎日3ゲーム投げているという。83歳のときに248を出した。「120歳くらいまで投げたいの」。渋谷区の三輪清さん(70)はボウリング歴40年。カメラの前で4連続ストライクを含むトータル237を出してみせた。「うれしいね。年寄りでもオリンピック選手という可能性が出てくる」と、最高齢出場を目指すという。
VTRを見ていた司会の小倉智昭「こういっちゃ失礼ですけど、ピンよりボウラーが倒れそう(爆笑)。底辺の広いスポーツは代表を決めるのが大変だから、いろいろな組織がある。全員参加したらえらいことになっちゃいますよ」
木下康太郎アナ「スタジオのみなさんも視聴者のみなさんも、もしかしたらオリンピックに出られるかもしれない」
五輪といえば、強化選手とか五輪選考会がどうとかと、それ自体が選ばれた人たちのものというイメージだが、ボウリングとなるとまったく違う。武部氏がいう通りなら、地区大会、都道府県大会、ブロック大会、全国大会ともろに勝ち抜き戦になる。