アベノミクス円安で消えた個人資産700兆円!爆買い中国だけが日本買い叩き
安倍政権は経済面でも難しい局面を迎えているようだ。『週刊ポスト』はアベノミクスによる円安で日本は700兆円も損をしているとレポートしている。安倍首相は6月8日の記者会見で「円安は輸出企業や海外展開をしている事業者にはプラスだ」と語った。
アベノミクスで日経平均株価は2倍以上になり、株や現預金などの国民の個人金融資産は見かけ上、安倍政権発足時(12年末)の約1552兆円から約1694兆円(14年末)へと2年間で142兆円も増加した。大メディアは「過去最高を更新」(日経新聞15年3月18日)とヨイショしている。だが、それはあくまでも「円」で見た数字だと週刊ポストは批判する。
<自民党政権復活を見越してドル円レートがはっきり上がり始めたのは12年11月16日の衆院解散時からだ。
その日のレートで、データがある一番近い12年末の個人金融資産をドル換算すると約19兆1000億ドルあったが、現在は13兆5500億ドルと約5兆5500億ドル(約700兆円)も目減りしているのである。
そのカネがあれば何が買えたかを考えると、失ったものの大きさがわかる。時価総額世界首位の米国アップル社(7505億ドル。5月末株価)をはじめ、マイクロソフト(3790億ドル)、グーグル(3720億ドル)や石油メジャーのエクソン・モービル(3560億ドル)など世界トップ10の企業の全株式を買い占めても3兆7380億ドルでまだお釣りが来る>
だが、週刊ポストのいうように、これらの大企業がすんなり株買収に応じるのか。そう簡単ではないと思うが、それはともかく、週刊ポストはこう結んでいる。<円高時代、日本人は気軽に海外旅行へと出かけたが、いまや旅行費用が高すぎて渡航客が減り、企業の海外出張も、学生の海外留学も減った。代わりに中国人が「日本は安いよ」と訪れ、日本人は宝石も貴金属も売り払って外国人観光客の落とす外貨に群がっている。
アベノ円安でいつの間にか日本は中国人から見下される「経済三流国」になっていたのである。これが安倍氏の目指す「美しい国」の姿なのか>
アベノミクスが失敗に向かっていることは間違いない。