「約束がまったく違う!」フィリピン女性職員20人、こき使った介護会社提訴

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   介護施設で過酷な強制労働をさせられたとフィリピン女性10人が日本の会社を訴えた。女性たちは来日前の約束になかった夜勤をさせられ、賃金もカットされたとして、大阪・東大阪市に拠点がある介護会社「寿寿」を相手取って1人200万円の慰謝料と未払い賃金の支払いを求めている。

   「スッキリ!!」が4人に話を聞いた。

月13回の夜勤、休憩なし、家賃・渡航費天引きされ給料2万円台

   女性たちは1990年代に来日し日本人男性との間に子どもがいる。いったんはフィリピンに戻ったが、09年に「寿寿」の関連団体から「日本で働けば子どもが日本国籍をとるのに協力する」と言われ、子どもとともに来日した。高齢者の面倒をみる仕事で、勤務は朝から夕方まで、週休2日、給料は手取りで12万円と聞かされたという。

   ところが、実際の勤務は、夜勤を月10回から13回強要され20人の高齢者を1人で受け持ち、休憩はほとんどとれなかった。毎月の給料からワンルームマンションの家賃3万円、渡航のために借金2万円、積立金1万円などを引かれ、手取りは6万円前後で、なかには2万円台の月もあった。子どもの国籍取得には動いてもらえなかったと主張している。

強要された権利放棄証書「死んでも文句言いません」

   さらに、来日直前には日本語の「権利放棄証書」という書類にサインさせられた。そこには「日本で自然な状況で死亡した場合は、会社、役員、管理者、代表者、社員に対する権利を永久に放棄します」と書かれていた。「死亡したら50万円を支払い、それ以外の責任は負わない」とも説明されたという。

   これに対して「寿寿」側は、「係争中のため返答は控えたい」としている。支援で始めた事業で、介護の仕事を紹介した、積立金はすでに返したと釈明している。

   司会の加藤浩次「状況がまったく分からないまま来日して、働かされたということですね」

   介護施設の人手は、団塊世代が75歳以上となる2025年度には30万人が不足すると予想されている。原因はいくつか考えられるが、一般看護師の月平均賃金(2014年)が月32万9000円なのに対して、ホームヘルパーは22万700円、介護施設職員21万9700円だ。

   加藤「10万円もちがうんですね」

文   あっちゃん| 似顔絵 池田マコト
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