1滴の血液をたった3分検査するだけで身体にがんがあるかどうかがわかる画期的な方法を昭和大学の研究者が開発した。「ある」とわかったら、「どこか」を突き止めるのは容易で、早期発見・治療につながると期待される。年内にも実用化を目指すという。
さらに詳しい検査で部位特定
昭和大学江東豊洲病院の伊藤寛晃医師(48)らと神戸市の医療機器会社がこの診断法を開発し、伊藤医師がきのう17日(2015年6月)に実際の診断手順を披露した。遠心分離機で分離させた血液成分を特殊な金属チップに乗せ、紫外線などを当て部屋を暗くすると、モニターに光る点が見えてくる。がん細胞が免疫細胞に攻撃された時に血液中に溶け出す「ヌクレオソーム」という物質だ。血液中にこれがあればがんがあるということになる。
司会の小倉智昭「どこかにありますよとわかるわけですね」
3分でがんの有無が診断でき、さらに詳しい検査でがんのある臓器もわかる。伊藤医師は「この診断法は健康診断の採血の余りを活用するだけでできます」と話す。
定期検診のついでにがん検診
小倉「大変なことじゃないですか」
木下康太郎アナ「今回の実験では、すい臓がん、胃がん、大腸がんで発光が確認できました。今後は肺がんや膀胱がんの診断を進め、年内に実用化したいと話しています」
小倉「年内? 5年後とかじゃなくて? 大変な発明でしょうね。健康診断でどこかにがんがあるとわかったら徹底的に調べますもんね。すばらしい」
保険が適用される可能性があるという。まあ、ノーベル賞とは違うかもしれないが、実効価値でいうととんでもない発明になりそうだ。