司会の夏目三久が「水分補給にペットボトルを持って歩かれている人も多いと思いますが、飲みかけをたった数時間放置しただけで驚くほど細菌が増殖しているんです」と伝える。
衛生微生物研究センターの李新一研究員によると、雑菌が増殖する条件は水、温度、栄養の3つだ。水分補給のための水やお茶も油断できないが、とくに糖分の多いジュースやカフェオレなどは糖分が雑菌の栄養になり、糖分が多ければ多いほど雑菌が増殖しやすくなるという。
小さいボトルにして短時間で飲み切り
では、雑菌が24時間でどのくらい増殖するか。「あさチャン!」が飲みかけのカフェオレ・ペットボトルを28度の環境下に置いて実験を行った。口をつけた直後で1リットル当たりの細菌数は1000個、3時間後はそれが1万3000個、6時間後は2万4000個、12時間後1300万個、24時間後は2000万個にもなっていた。2万倍だ。
食品衛生に詳しい東京医科大の中村明子教授は、飲みかけのペットボトルのなかの雑菌は「腹痛や食中毒につながる大腸菌、発熱や腎炎の原因になる連鎖球菌、ときには癌につながる菌も存在し、増えれば増えるほど体に悪影響を与えます」と警告している。
対策としては、「別のコップに入れ直して飲むのがベストですが、外出先でそれができない場合は、なるべく小さいペットボトルを選び、時間を置かずすぐに飲み切るようにしてください」(中村教授)
「あさチャン!」はペットボトルに限らず、赤ちゃん用の哺乳びんやストロー付きの水筒も同じ危険があると注意を呼び掛けた。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト