司会の小倉智昭が「いやあ、惜しかった」と開口一番。つい4時間前に終わったテニスの全仏オープン準々決勝で、地元フランスのJ・W・ツォンガ(30)と対戦した錦織圭(25)は、フルセット3時間44分の熱戦の末に敗れた。「フルセットでの勝率では一番だったんですが」と、小倉はどうやら寝ずに見ていたらしい。
電光掲示板落下で30分以上試合中断
錦織にしては珍しくミスの多い試合だった。いらだった錦織がラケットをコートに投げつけるしぐさもかっこよく収まらない。2セット続けて落とし、次の2セットを取り返してタイにもちこんだものの、最後を詰め切れなかった。
錦織はクレーのコートを得意としていたはずで、彼のテニスにも合っているといわれていた。マイケル・チャンコーチも同じタイプのプレーヤーで、全仏でチャンピオンになっている。その分の期待もたしかにあった。
試合前半の不調は強風のためだったとも見られると、木下康太郎プレゼンターは言ったが、風は相手にだって吹く。ただ、2セットの途中で、風のため電光掲示板が落ちて観客がケガをするというハプニングがあって、30分以上も試合が中断した。ここから錦織が勢いを取り戻したという。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト