辺野古新基地建設反対を掲げ、安倍内閣に対して一歩も引かない沖縄県を、いつもは「ピカピカ☆日本」コーナー担当のアッキー(篠山輝信)が訪ねた。<もっと沖縄を知りたい(前編)>というわけなのだ。
篠山にとって沖縄は、母(南沙織)が生まれた島であり、祖母が暮らし続けた土地で、篠山も子どものころよくおばあちゃんの家に遊びに行った。おばあちゃんの家は宜野湾市の普天間基地から100メートルのところにあった。そこからはフェンス越しに基地がよく見えた。
目の前でオスプレイ爆音あげて離陸
普天間基地は宜野湾市の25%を占め、その周りに9万5000人が住む。世界で一番危険な基地と呼ばれている。基地フェンス脇の小道を歩くと、緑の芝生の奥に8機のオスプレイがエンジン調整の爆音を響かせ、8分後に飛び立っていった。篠山は「こうした現実を、20年前に亡くなった祖母にどういう思いだったかを聞いてみたかった」と話す。
市内を歩いていると、スーパーの店頭で「篠山君?」と店員に呼び止められた。仲村ひでのさんで普天間基地に不安感を募らせている。「ベトナム戦争でも湾岸戦争でも、戦闘機のエンジン調整音が大きくなる度に、またどこかの戦地に行くんだ、また戦争が起こるんだなと地域の人は感じてきました。不安ばかりです。孫もいますし」
普天間基地は1996年に返還合意がされているが、いまだに返還されていない。「基地の機能をどこに移すか、県外なのか名護市の辺野古沖なのかが決まっていないためです」とキャスターの柳沢秀夫解説委員が説明する。
コント集団「お笑い米軍基地」まず沖縄と基地に興味持って・・・
那覇市のメインストリート・国際通りでコント集団が「お笑い米軍基地」のチラシを配っていた。どんなコントなのか。嘉手納基地近くの臨終の年寄りが「ゆうすけ、実はなあ」と打ち明けようとするが、その瞬間に米軍機が頭上を飛び爆音で聞き取れないまま、年寄りは事切れる。
篠山「これ笑っていいんですか。何か複雑ですよね」
「笑っちゃったけど、何か引っ掛かるなと思ってくれるのが僕らの狙いです。賛成とか反対じゃなく、興味を持ってくれればいいんです」と脚本・演出の小津波正光さんは話す。
篠山「コントにしないと気が付かない程の日常だっていう事なんだ」
沖縄にはいたる所にガマ(洞窟)があり、沖縄戦では多くの島民が身を潜めた。呉屋盛一さんの自宅庭には今でも残っていって、ここで近所の人30人と2か月半暮らしたという。 篠山「ガマを出たら焼け野が原。米軍の収容所に入れられ、出て来たら自分の家と畑にフェンスが張られ、基地になっていたんですね。沖縄の人はいまもその時の悔しさと悲しさのままなんです。あすは名護市の辺野古までたどります」
(磯G)